「学歴=勝ち負け」「女性=家事、子育て」「幸せ=安定」みたいな、いわば一種の”当たり前”が存在するとして、その中に「結婚する=結婚式をする」もあったとして、そういうところに一度疑問を持って立ち止まる人がわたしの周りには多いように感じます。きっと、わたしもそうだから。決して尖った反発ではなくて、立ち止まって考える。「わたし」や「わたしたち」には何がベストなのかを考えることをサボらないって、時にしんどいこともあるけど、結果、実りが多いなって感じています。
陸さんと美新さんは、とってもオシャレで一見クールだけど、とっても愛情深くて気遣いが出来て、好き嫌いがハッキリしていてこだわりが強くて、気持ちをちゃんと言葉にして伝えてくれるふたり。そして、人生に必要なものとそうじゃ無いものを、しっかり思考できるふたり。実は結婚式を「やらない選択」も候補にあったけど、でも「やる」ことに決めて、そのパートナーとしてわたしを選んでくれたこと、とても光栄でした。
確か3回目くらいの打合せで少し話が脱線して、将来の夢をこっそり聞かせてくれた時、もうすでに叶っている姿がありありと想像出来て、興奮気味に「応援します!」と言った日をハッキリ覚えています。このふたりが一緒にいれば何でも出来る気がすると強く感じた日。ふたりが持つ世界観は、ウェディングでも必ず表現してみせると誓った日。あぁ、ふたりと過ごす時間は、どんなカケラもとても深かったな。好きな時間だったな。
そんなふたりがイメージする結婚式のキーワードは
・堅苦しくない
・ゲストもリラックスしてみんなが仲良くなれるような
・みんなが予想できちゃうような「普通」はイヤ
・大好きなゲームをみんなで楽しめる仕掛けも
鹿児島出身のふたりは、色々考えたけど友人だけのウェディングをすることに。そうなるとなおさら、クライマックスのしっとりシーンはふたりには似合わない。でも、ただの飲み会みたいなウェディングにはしたくない。(メリハリ大事)
だから、挙式と披露宴をひっくり返すことにしました(パーティーだけだよ、に見せかけた)。まずはみんなで思いっきり騒いで楽しんで、そして後半にゲームを仕掛けて、その答えに導かれた先はガラリと雰囲気が変わった挙式スペースへ。挙式では、ふたりの「これから」を大切なゲストへ宣言する時間を。この宣言タイム、打合せ中に”無くても良いかな”って話にもなりそうだったけど、わたしは絶対に必要だと確信していて、でも最終的に決めるのはふたりだし「そうなんですね。じゃあ、一旦保留にしましょう。(無しにはしない)」を繰り返して、うるさくならない程度に「ふたりの言葉が聞きたいなー」「それがあるから完結すると思うんですよねー」って囁いて、最終的には「やっぱりやります!」をいただきました。「お涙頂戴」とは違うけど、シャンと背筋が伸びるようなクライマックスにしよう、という狙いです。その全てを「ゲストにはこの日の帰り、こんな話をしながら帰路についてほしい」という感情から仕掛けていった感じ。
手作りのクオリティがとにかく高かったのは言うまでもなく、パンフレットも席札兼の消毒ボトルも、テーブルラウンドで配ったプチギフトも、ラベルシールひとつまでこだわったものばかり(デザイン依頼したくてウズウズしてる)。ふたりとの友情や歴史を辿るゲーム内容を考えるのは大変だったけど(適度な難易度と所要時間!)ゲームを仕掛けてる間にこっそりふたりが消える方法も含め、一緒に考える時間はほんとうにワクワクしました(ゲストの体験をシュミレーション)。引出物Buffetも良かった!(大量のギフトに囲まれながら、ご自宅で最終準備しましたね❤︎)「涙はいらない」つもりだったウェディングだったけど、開宴前にそれぞれのご実家にテレビ電話をしたとき「これからは家族だね」とおばあちゃんが涙してたり、ふたりが真っ直ぐ言葉を伝える挙式で(さっきまで笑ってた)ゲストが目頭を押さえていたり、それはそれは豊かな感情と愛情が交錯する極上のウェディングでした。
「なんか、これからの人生楽しみ!」「わたしも何でも出来る気がする!」そんな話をしながら、腹の底からふつふつと湧いてくるパワーを感じながら帰路について欲しいと願ったウェディング。ふたりと、ふたりの大切な人の人生が、これからさらにパワーアップするように、背中を押してくれる日にしたいと願ったこの日。「大袈裟じゃなく、人生が動き出した」と表現してくれたこの結婚式は、ふたりの妥協なき努力と愛情でこんなに意味深い日になりました。きっかけは「とにかく楽しく!」で大丈夫。「その先」は進んだ先に見えてくるんですよね。
「私が一番尊敬しているのは、勝海舟。次が大橋さん。」って美新さんが言ってくれて、勝海舟と肩を並べたわたしですが(勝海舟を検索した)、これからもっとステージを広げるであろうふたりといつか仕事でも絡みたいなーーなんて夢も出来ました(これはまだふたりには言ってない)。愛してます❤︎