たぶん今までに数えきれないほど聞かれているだろう『身長、何㎝ですか?』という質問を、どうしてもしたくなる程背の高い秀允さん。ほわんとしたオーラを放ちながらも、実はちゃきちゃきしていて、見飽きないほど可愛い笑顔で、ズバっと毒(?)を吐くことが出来るさつきさん。
秀允さんがお仕事で参加出来ない打合せでは、さつきさんと2人で、たぶん半分以上の時間を『主婦のあるある』で盛り上がってしまったこともありました。
マラソンが共通の趣味だというおふたり。普段から一緒に走っていたり、お互いの出場する大会を応援しに行っていたり。趣味が生活の一部になっていて、そしてふたりの絆の一部を彩っていて、一緒にいると優しい気持ちになれる空気を放っていました。
そんなおふたりが希望したウェディングは、ゆったりとした雰囲気の中、みんなで美味しいお食事を囲むような
まさに『結婚式の本質』を思わせるようなものでした。
さつきさんのおばあさまは、少し足が悪くて。そんなおばあさまを結婚式に招待するかどうか、おばあさまのことを大切に想うからこそ、悩みました。移動のこと、体力のこと、家を出てから帰ってくるまでの所要時間のこと
疲れが出るだろう、翌日のこと。それは「新婦母」という立場であるお母様も心配なところで。事前に会場下見に行きたいというお母様と一緒に会場でシュミレーションしました。当日の動線や小さな段差、実際に見て、歩いて、考えました。安心して悔いのないその日を迎える為に、必要な時間でした。
会場からの帰り道、お母様と駅まで一緒に歩きました。新婦母としてその日を迎える心境を聞かせてもらっているうちに、気付けばいつの間にか私の人生相談にも乗っていただいていたような。子を想う親の気持ちは、いろんなカタチで表れます。分かりやすく届くものもあれば、裏でこっそり想うものまで。私が触れたそれらが、真っすぐ美しく、ちゃんと伝わる日であって欲しいと、改めて親子の絆を考えました。
その日は、突き抜けるような青空で。『爽やか』という言葉をいつもお2人に重ねていたから、まさにそんな清々しい日でした。おふたりは、本当に愛されて育ったんだなと、ゲストの皆様からの言葉で感じます。だからこんなに穏やかで優しい表情のおふたりなんだと今更ながら、打合せで過ごした時間を思い返していました。
当日までに何度かお会いして、何度もお電話をくださったお母様。本当に嬉しそうにおふたりを眺めているお顔が印象的でした。『なんだか私、夢を見ているみたいだわ。』と仰ったその言葉に、鳥肌が立ちました。
『みんなでゆっくり食事が出来れば、それでいい。』と、初めてお会いした時に聞いたお2人の希望。打合せが進むにつれて、その内容がどんどん濃密になっていきました。ますます愛情深くなっていきました。きっとそれは、奥の方にあった本質が見えてきたということ。
そんなおふたりが、当日見せた涙。いろんな想いを共有したからこそ、なんだか想いを重ねてしまいました。愛情表現はそれぞれだけど、そこには確かに大きなものがあるのです。披露宴の締めに、おじさまの音頭で始まった万歳三唱。この笑顔に見守られてゆくのなら、もう、無敵ですね。