21時にしっとり読む「結婚式のおはなし」

Hiroki&Yuka

京都の町屋で叶えた、少人数家族婚の理想形(CANOW調べ)

ちょっとディープな家族婚

新婦 由佳さんは、私にとって妹?みたいな、姪っ子?みたいな、その立ち位置はもはや何でも良いんだけど、とにかく可愛い存在でした。(教え子)
「ちょっと話したいことがあって」とランチに行く約束をしたときには「ほぅほぅ」とその内容を予感していたけど、「結婚することになりました……照」と聞いた時に沸いた「おめでとう!」と「どうか素敵な彼でありますように!!」という、親御様の気持ちを疑似体験したみたいな気持ちは「え、どの立場から?」と自分でも笑っちゃったけど。「彼が実家に挨拶に行く日、その後に相談に行ってもいいですか?」と、私も家族的タイムリーにお会い出来た、新郎 弘貴さん。落ち着いていて穏やかで、隣で一生懸命話す由佳さんを「うんうん」って頷きながら受け止めていて、私はそんなふたりを「うんうん」って見てました。(いまだ擬似体験中)

 

それぞれのご実家である、名古屋と岡山の中間で。
距離もあって頻繁には会えない両家が、和やかに集えるような結婚式を。
雰囲気も、お料理も、時間の流れも、その全てを噛み締められるような1日を。
両家で13名。大切な家族と過ごす、とびきりの家族婚を。
場所は京都にしました。「ここはどうかな?」とお互いリサーチ結果を報告し合う中で「ここでも出来るかな?」と見せてもらった町屋にすぐお電話して、3人で見学させてもらいました。一歩入ると一気に別世界に入ったみたいな、ちょっと空気も変わるみたいな空間は「ここで家族をおもてなししたい!」と思うには十分で、今思うとやけにスムーズに会場が決まったものでした。それほどふたりにピッタリだったね。

 

京都、大阪、名古屋から最高のクリエイターを集結して、京都らしい粋なお料理をライブで仕上げてもらう「その日の大枠」がぼんやり出来てきた頃もずっと、やっぱりこの結婚式の軸となるのは家族で、おふたりから家族の話をいっぱい聞きました。「え、こんなことまで話していいのかな」と戸惑いながらも、私が無言の「欲しがり圧」みたいなものを出すもんだから、最後はもう躊躇いなく話してくれるようになったふたりと進める準備の日々は、ほんとうに穏やかで楽しくて、いっぱい笑って一緒に泣いて、すごく好きな時間だったなと今でもよく思い返します。こだわって作ったフォトフレームの招待状や、挙式での誓いの言葉は「それっぽい王道」はふさわしくないと感じたから、飾らないストレートな言葉にしました。当日はご家族全員に「思い出の家族写真」を(招待状の)フォトフレームに入れて持ってきていただき(それぞれの工夫に感動した!)、家族の歴史を振り返るエピソードタイムを進行の軸にしました。お母様への感謝状も、弟さんへのお手紙も、クライマックスの「お抹茶の儀」と名付けた時間も、全員が丁寧に心を通わせて、泣いて笑って浸る時間は「家族って、ややこしくて愛おしくて尊いよね」と感じる、ちょっとディープな家族婚でした。(最高)

後日、お手紙やお電話でそれぞれのお母様から声をいただきました。ホッとして少し弾む声は、その日までどこか気を張って、我が子が独り立ちする背中を見守る親御心を改めて知ったようでした。親って、すごいな。私もそんな親になれるのかなと自分を見つめながら、同時に私もホッと力が抜けました。ほんとうに素敵な結婚式だった。

 

弘貴さん、由佳さん、おめでとうございます。また、何もなくてもご飯行きましょう。大好きです。

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