それは、九州で活躍しているフリープランナー仲間からのメールから始まりました。「担当した新郎新婦のゲストの方が、ありきたりじゃない自由な結婚式をしたいというご希望があるから連絡を取ってみてください!」フリープランナーがつくる結婚式に共感したゲストからのご依頼。なんて嬉しいリレーなんだと、飛び上がって喜んだことをよく覚えています。
静岡にお住まいの祐希さんとみどりさん。初めてお話したのはお電話だったけど、お話している途中でもっともっとイメージを膨らませたくて「ビデオ通話に切り替えてもいいですか?」とお願いしました。一気に人を惹きつける笑顔のおふたりは声から想像していた通り愛くるしくて、「楽しいこと大好き!」「じぶんたちで工夫して考えるの大好き!」という想いがバンバン伝わってきました。1年ちょっとの準備期間、改めてふたりとのやりとりを振り返ってみると、アイディアマンでイメージを具現化するために行動あるのみの祐希さんと、祐希さんのアイディアを形にするためにコツコツとグッズ作成を進めてくれたみどりさん。ずっと見ていたくなる笑顔でいつも私のことを気遣ってくださって、「大橋さん、相談がありますーー!」と嬉しいご連絡をくれるおふたりが本当に大好きでした。初めて一緒に行った会場見学で、ワインショップを見つけて急に買い物を始めた私。それ以来、おふたりがデートに行った先でワインを見かけると「ワインと言えば大橋さんだよね」と言ってお土産にプレゼントしてくれましたね。幸せだったな。
祐希さんとみどりさんのウェディングは、アウトドア。「自由」だけどウェディング用に整っているわけじゃない空間を、見事にふたりらしく彩ったウェディングでした。ドレスコードも「カジュアル」だったからこそ、ご友人もご家族も伸び伸びと楽しんでくださいました。前撮りにも来てくださったみどりさんのご両親は「大橋さーん!最高のお天気になりましたね!」って、お天気より最高の笑顔で会場入りしてくださって。お電話でお話しただけだった祐希さんのご両親とは挙式前に少しお時間をいただいて、私から伝えたかった想いとお願い事をしました。話し始めた途端涙するお母様を見て、子育ての歴史と深い愛情に触れて、私もこんなふうに子育てのひと段落を迎えられる日が来るのかなと眩しく思いました。
「祐希くんを喜ばせたい」というみどりさんからのご相談にご提案したのは「母からのサプライズ produced by MIDORI」。祐希さんは「ベタなことは嫌」「人前で分かりやすくイチャつくのも苦手」だからこそ、ゲストの前でお手紙やプレゼントを贈るようなサプライズで喜んでくれるのかな?ってみどりさんは迷ってました。それなら、彼女から妻(家族)にグレードアップしたみどりさんだからこそ入り込める「親子の時間」をみどりさんがプロデュースしたらどうかなと思ったんです。お母様に連絡して、お手紙をお願いして、当日読んでいただくことにしました。「祐希くんがいちばん喜んでくれるのは、お母さんからのお手紙だと思う」ってお嫁さんから言われて、嬉しくないお母様はいないでしょ。そして「新郎母」という立場は結婚式の中でどこにも想いを吐き出せる場面がないことも。「泣いちゃうから誰か代読してほしい」というお母様に「泣いてもいいから読んでほしい」とお願いしたのは挙式前でした。こんな子育てのひと段落、憧れます。そしてこの演出のアナウンスがあったとき、それだけで涙したご友人がいたこと、さらにみどりさんのご両親も「娘が企画したサプライズ」を前に、少し誇らしげに涙されていたことを、司会をしながらしっかり目撃しました。
おひらき後、大きな袋いっぱいのお土産をくださった新郎のご両親。後日、浜松の有名な餃子をどっさり送ってくださった新婦ご両親。そして「ありがとうございました!」とワインをくださったおふたり。またひとつ、夢みたいな仕事をさせていただけたことを心から感謝しています。そして、こんなに素敵なご縁を繋いでくれたcita-cita-weddingのあかねさん。 本当にありがとうございました!(九州でウェディングをお考えの方は、是非!)